コールセンターのオペレーターが目指すべきカスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)とは?

コールセンターのオペレーターが目指すべきカスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)とは?

コールセンターのオペレーターが目指すべきKPI(Key Performance Indicator)は、以下のようなものが挙げられます。

・応答率(Answer Rate):電話をかけた顧客からの問い合わせに対して、一定時間以内に応答した割合を示します。

・平均処理時間(Average Handling Time) :オペレーターが顧客と話した時間を平均した値です。

・初回解決率(First Call Resolution Rate):顧客の問題を、最初にかかった電話で解決した割合を示します。

・放棄率(Abandonment Rate):顧客が電話を切った割合を示します。

・サービスレベル(Service Level):一定時間以内に電話に応答する割合を示します。

・カスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction) :顧客がオペレーターのサービスに満足している割合を示します。

これらのKPIは、コールセンターの業務の効率性や顧客満足度を評価するために用いられます。オペレーターはこれらのKPIを意識しながら、効果的なコミュニケーションと問題解決能力を活かして業務に取り組んでいくことが求められます。

その中でも、今回は、カスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)について解説いたします。


なぜカスタマーサティスファクション(Customer Satisfaction)が重要なのか

カスタマーサティスファクション(Customer satisfaction)とは、顧客が商品やサービスに対して持つ満足感や喜びの度合いを指します。つまり、顧客が商品やサービスを使用した結果、その品質や性能、サポートなどに対して満足しているかどうかを測定するための指標です。

カスタマーサティスファクションは、企業にとって非常に重要な概念であり、顧客満足度を高めることは、顧客のリピート率や口コミの広がり、企業の信頼度などを向上させることができます。また、顧客満足度は競合他社との差別化にもつながるため、企業の収益性にも影響を与えます。そのため、企業は常に顧客のニーズや要望に耳を傾け、顧客満足度を向上させるための施策を考える必要があります。

コールセンターにおけるカスタマーサティスファクションとは、お客様が電話やメールなどで問い合わせをした際に、コールセンターの担当者が迅速・的確・親切に対応し、お客様が問題解決や情報提供などを満足いくレベルで受け取れたかどうかを測定する指標です。

コールセンターは、顧客との最もダイレクトな接点であり、顧客と企業との信頼関係を築く重要な役割を担っています。そのため、コールセンターの担当者は、お客様からの問い合わせに対して、正確かつ迅速な回答を提供するだけでなく、お客様に対して丁寧かつ親切な態度で接することが求められます。

コールセンターにおけるカスタマーサティスファクションを向上させるためには、顧客の声を真摯に受け止め、問題解決に向けた的確なアドバイスを提供するとともに、迅速な対応や簡潔でわかりやすい説明が必要です。また、お客様に対して親切で丁寧な態度で接することも重要であり、お客様が安心して問い合わせをすることができる環境づくりが必要です。


カスタマーサティスファクションの指標

コールセンターにおける顧客満足度を測るために使用される主要な指標には以下のようなものがあります。

平均処理時間(Average Handling Time):お客様からの問い合わせを解決するまでにかかった平均時間を示す指標です。通常、短いAHTが好ましいとされています。

初回解決率(First Call Resolution Rate):お客様からの問い合わせを最初の電話で解決できた割合を示す指標です。高いFCRは、お客様のストレスを軽減し、オペレーターの生産性を向上させることができます。

顧客満足度スコア (CSAT):顧客がサービスや対応に満足したかどうかを測定するための指標です。

顧客推奨度スコアNet Promoter Score (NPS):顧客が企業やブランドをどの程度推奨するかを示す指標です。通常、0から10のスケールで測定され、得点が高いほど顧客が企業を推奨する可能性が高いことを示します。

これらの指標を定期的に測定し、改善策を講じることで、コールセンターのサービス品質を向上させ、顧客満足度を高めることができます。

平均処理時間(Average Handling Time)と初回解決率(First Call Resolution Rate)については、
「コールセンターのオペレーターが目指すべき平均処理時間(Average Handling Time)とは?」
「コールセンターのオペレーターが目指すべき初回解決率(First Call Resolution Rate)とは?」
にて紹介していますので、こちらをご覧ください。


顧客満足度スコア (CSAT)

顧客満足度スコア (CSAT)は、顧客に対して製品やサービスについてのアンケート調査を行い、顧客がどの程度満足しているかを5段階または7段階のスケールで評価してもらいます。スケールは企業によって異なることがありますが、一般的には以下のようなものがあります。

・非常に満足
・やや満足
・普通
・やや不満
・非常に不満

顧客が「非常に満足」または「やや満足」と回答した割合を、回答者総数で割り、100をかけることで、顧客満足度スコアを算出します。たとえば、100人の顧客がアンケートに回答し、うち60人が「非常に満足」または「やや満足」と回答した場合、CSATは60%になります。

CSATは、製品やサービスの質を評価するために広く使用されており、企業が顧客ニーズに合わせた改善を行う際にも役立ちます。ただし、CSATは単一の指標であり、総合的な顧客満足度を測定するためには他の指標との併用が必要です。また、調査の方法や質問の設計によって結果が大きく変わることもあるため、慎重に設計・実施することが重要です。

顧客推奨度スコアNet Promoter Score (NPS)

NPSは、企業が顧客ロイヤルティを評価し、改善を行うために広く使用されています。

NPSは、通常、以下のような質問に回答してもらうことで測定されます。「企業Xを友人や同僚にどの程度お勧めできますか?」という質問に対して、回答者は0から10までの数字を選択します。この数字に基づいて、回答者は3つのグループに分類されます。

・0〜6の回答: 批判的な顧客 - 不満な顧客であり、企業のサービスや製品に不満を持っている可能性が高い。また、不満を広める可能性がある。
・7〜8の回答: 中立的な顧客 - 企業のサービスや製品には満足しているが、リピート購入や口コミでの紹介はしない可能性が高い。
・9〜10の回答: 熱心な顧客 - 企業のサービスや製品に非常に満足しており、リピート購入や口コミでの紹介をする可能性が高い。

NPSは、上記の回答者を批判的な顧客から熱心な顧客の割合を差し引いた値によって算出されます。すなわち、熱心な顧客の割合から批判的な顧客の割合を引いた値がNPSとなります。NPSは、-100から+100のスコアで表され、高いほど良いとされます。NPSは、企業の顧客ロイヤルティを測定し、改善するために広く使用されています。


カスタマーサティスファクションを向上させるには

カスタマーサティスファクションが高いコールセンターは、すぐにオペレーターにつながり、顧客の用件に合った対応を迅速に行うことで、すぐに解決することができます。さらに、お客様に対して親切で丁寧な態度で接することで、改めて利用したいと感じていただけることも大切です。
そのためには、冒頭に上げたKPIを達成し、日々改善してくことが重要となります。

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