飲食業界の人手不足の原因とは?人手不足を解消する5つの方法

1109
現在、飲食業界では人手不足が深刻になってきています。人手が足りないと、お客さまを満足させるサービスを提供できません。結果として、クレームの発生や労働量の増加などにより従業員の離職を引き起こし、ますます人手不足がひどくなるという負の連鎖に陥るケースも少なくないでしょう。この記事では、飲食業界の人手不足の原因と、人手不足を解消する方法をご紹介します。


飲食業界が人手不足に陥っている原因

飲食業界が人手不足に陥っている原因にはどういったパターンがあるでしょうか。以下で詳しくご紹介します。

①シフトが不規則
飲食業界ではシフト制の勤務形態を採っているお店が大半です。日や時間帯によって混雑度合いは異なり、シフトが不規則になりやすい面があるため、これが人手不足を引き起こす原因になるのです。
特に、すでに人手不足を抱えている飲食店の場合、人手が足りないことから想定していたシフトよりも勤務時間が長くなってしまうことや、閉店時間後もお客さまが残っていると帰ることができない、といった問題が発生する可能性があります。また他の従業員との兼ね合いから、希望通りのシフトにならないという問題も起こり得ます。
このように、飲食業界では、規則正しく働けない、シフトの急な変更に追われたくないという理由で、従業員が辞職してしまうケースが多く起こっているのです。

②過剰なサービス提供に対するストレス
「お客様は神様である」という考えが、未だに日本には根強く残っています。特に飲食業界では、顧客満足度を上げてクレームを回避するために、過剰なサービスの提供を行っているケースも見受けられます。
当然ながら、過剰なサービスを求められると、従業員が疲れ切って離職してしまう原因になります。必要以上に横柄な態度を取られたり、理不尽なクレームをつけられたりした時に、従業員は非常に大きな精神的苦痛にさらされ得るからです。飲食店ではアルコールの提供をしているケースも多く、他業種よりもお客さまのマナーが悪くなりやすいという側面もあります。

③給与や待遇への不満
飲食業界の雇用形態は、大半がアルバイトやパートなどの非正社員で占められていることも珍しくありません。長期間の就労を前提としない分、短い期間でお店を退職する人も多くなり、人手不足を引き起こします。
とはいえ、飲食業界では、アルバイトやパートであっても正社員と同様の仕事を任されることが大半です。そのため、従業員が給与や待遇が不公平であると感じ、離職するケースもあります。

④採用難
飲食業界では、求人広告を出したのに「応募が来ない」「採用に至らない」という声が多く挙がっています。店の魅力や、どんな人材を集めたいかを打ち出せていないことに原因があることもあるでしょう。それに加え、近年は転職市場の活発化によって、他の多くの業界・業種が採用を増やしており、飲食業界の人材がそれらの業界に流れてしまっていることも原因として考えられます。


人手不足を解消する方法とは

人手不足を解消する方法には様々なものがあります。以下で代表的な方法についてご紹介します。

①労働環境の改善
昨今は「働き方改革」が掲げられていることもあり、労働環境を仕事選びの基準にする人も増えています。そのため、働きやすい環境に整えることは、応募者を増やし、離職者を減らして人手不足を解消することに直結します。

飲食業界における労働環境改善の手段としては、法令遵守はもちろんのこと、交通費やまかないなどの待遇や有給休暇を制度化すること、そしてシフトの融通を利かせることなどがあります。これに加えて、アルバイトに過剰な仕事を任せていないか、仕事上のマニュアルは作ってあるか、OJTなどの新人研修を行っているか、ということにも気を配ると効果的です。

②ツールを活用した業務効率化
飲食業界では、近年、ITツールを導入することで業務の効率化を図る動きが活発化しています。ITツールを上手に活用することで、人手不足を解消するチャンスが広がるでしょう。
飲食店で使えるITツールには、クレジットカード決済やスマホやタブレット端末を使ったセルフオーダーシステム、さらには食材発注ツールや清掃ロボットなどが挙げられます。また、勤怠管理システムを導入することで、シフト管理を効率化して今いる人材を有効活用することができるでしょう。
ツール導入には初期費用がかかりますが、うまく活用することでそれ以上のメリットが見込めます。ツールによっては安価に導入できるものもあるので、事前にしっかりと調べて検討すると良いでしょう。

③福利厚生の充実
福利厚生を充実させることによって、長期的な就労や従業員の採用につながり、人手不足を解消するができます。
具体的な施策の例としては、飲食業界では珍しい住宅手当の支給や、退職金制度の整備を行うことが挙げられます。また、有給休暇を制度化し、夏休みなどまとまった休みを設けることなどで従業員が休みやすい環境を作ることも重要です。

④採用手法の見直し
採用手法を見直してみるのも、人手不足解消には効果的でしょう。
近年注目を集める手法として「リファラル採用」があります。リファラル採用は、従業員に人材を紹介・推薦してもらう採用方法のことで、採用活動は従業員のつてで行われる分、求人に関係する費用がほとんどかからないというメリットがあります。
また、2019年4月に行われた入管法の改正により、「特定技能1号」を取得している外国人労働者を、飲食店でも雇用できるようになりました。このことから、外国人も受け入れるように採用基準を広げることも効果的と言えます。

⑤賃上げ
思い切って賃上げに踏み切ることも、人手不足を解消するには効果的でしょう。
アルバイトにとって給与額は大きな志望動機となるため、給与が低いと他店舗と比較されて、他店舗に応募してしまう可能性が高くなります。そのため、飲食業界において、給与の額は最低でも周辺地域の同規模、同ジャンルの店舗と同じ給与を出すことが大切です。また給与以外にも、従業員の働くモチベーションを向上させるために、まかないやプレゼントといったメリットを与えられる手段について前向きに検討しましょう。


まとめ

飲食業界の人手不足を防ぐには、様々な工夫が必要となります。この記事でも少し触れましたが、勤怠管理システムで勤怠管理にかかる手間を少なくすることによって、従業員を他の業務に集中させ、人材配置を最適化することも可能です。まずは自社における人手不足の原因をしっかりと突き止めて、適切な対策を検討してみてください。