派遣の給料が高い理由とは?派遣という仕事の特徴を学ぼう!

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派遣は人材募集のコストを節約できるため、給料が高い傾向にあります。また、有期雇用でボーナスや昇給がないことも派遣の給料がアップする要因です。この記事では、これらの派遣の給料が高い理由や、派遣の基礎知識をまとめています。


1 導入

「派遣」という働き方をご存じですか。派遣とは、派遣会社に登録して、派遣先企業に派遣されて働く働き方です。派遣は人材募集のコストを節約できるなどの理由から、高い給料を得ることができるメリットがあります。この記事では、派遣の給料が高い理由と、派遣についての基礎知識をご紹介します。


2 派遣の給料が高い理由

派遣社員の給料が高いことには、いくつかの理由があります。以下で主な理由を見ていきましょう。

2-1 人材募集のコストを節約できるため
派遣社員の募集にあたっては、求人広告の掲載費用がかからず、面接をするための手間もかかりません。このように、人材募集にかかるコストを節約できることが、企業が派遣社員を雇用する大きなメリットです。
求人誌や求人サイトに求人情報を乗せようとすると、場合によっては数十万円といったまとまった費用が発生します。また、大量に採用する必要がある場合は、費用面だけでなく面接にかかる時間も膨大になってしまい軽視できません。
この点、派遣社員を雇うことによって、求人広告への掲載費用を節約したり、面接をする手間を省いたりすることができます。このような企業にとって負担が大きい部分を派遣会社が代行してくれる点は大きな利点であり、多少給料を高く設定するだけの余裕を企業にもたらすのです。

2-2 ボーナスや昇給がないため
派遣社員は、正社員と待遇が異なります。具体的には、実際に働いた時間分の給料しか受け取ることができません。正社員にあるボーナスや昇給は、基本的に派遣社員にはないのです。企業によっては、交通費の支給も行わないところもあります。
このようなボーナスや交通費の支給分は、給料に上乗せされるのが一般的です。結果的に派遣社員の給料が高くなることになります。

2-3 有期雇用で働くため
派遣社員は、「有期雇用」で働くため、給料が高くなるという側面もあります。
派遣社員は、契約期間中は企業のもとで働きますが、契約が終了したら継続するか退職するかの判断は企業にゆだねられます。簡単には解雇できない正社員と比べて契約にそれほど縛られないため、繁忙期など、人手が必要なときだけ派遣社員を雇う、という方法も企業は選択することができるのです。

これは、裏を返せば働く側にとって雇用が不安定であるということになります。そのため、こういったデメリットを補うために給料が上乗せされているケースがあるのです。


3 そもそも派遣とは?

それでは、そもそも「派遣」とはどういう仕組みなのでしょうか。ここで今一度、派遣の仕組みと、派遣と正社員、および派遣とアルバイトの違いについておさらいしてみましょう。

3-1 派遣の仕組み
派遣の仕組みは、派遣元である「人材派遣会社」、派遣先である「就業先の企業」、そして「派遣社員」の三者の関係によって構築されます。

派遣社員は、人材派遣会社に登録を行うことで仕事を紹介してもらいます。両者の間には雇用関係が結ばれており、人材派遣会社は派遣社員に社会保険、福利厚生と給料の支払いを提供します。

派遣社員は、紹介された就業先の企業で働き、就業先の企業の指揮に従って仕事をします。人材派遣会社と就業先の企業との間には「労働者派遣契約」というものが結ばれており、就業先の企業は人材派遣会社に「派遣料」を支払います。

3-2 派遣と正社員の違い
派遣社員と正社員は、同じ職場で同じような仕事に従事することも珍しくありませんが、両者には「雇用主」と「雇用期間」の観点で大きな違いがあります。

正社員の雇用主は「勤務先の企業」であり、直接雇用されていますが、派遣社員の場合、雇用主はあくまでも派遣元の「人材派遣会社」です。

雇用期間についても、派遣社員は「有期雇用」であり、一定の期間を迎えるごとに契約の更新を重ねていくのに対して、正社員は原則として「無期雇用」です。働きたいという意思がある限り、定年まで働き続けることができます。

3-3 派遣とアルバイトの違い
派遣社員とアルバイトは、いずれも「時給制」が適用されるという共通点があります。
異なる点として、アルバイトは自分の力で勤務先を探して応募を行い、面接を受けてから採用が決まります。これに対し、派遣の場合は就業までの一切の過程を派遣会社が対応します。

また、アルバイトの雇用主が「採用されたアルバイト先」であるというのも派遣と異なる点です。さらに、派遣社員には雇用期間が決められていますが、アルバイトには期間についての制限はありません。なお、時給はアルバイトよりも派遣の方が高い傾向にあります。


4 派遣の種類

派遣には三つの種類があります。「登録型派遣」と「紹介予定派遣」、そして「常用型派遣」の三つです。以下で一つずつご紹介します。

4-1 登録型派遣
一般的に「派遣」と聞くと、多くの方が連想するタイプの派遣が「登録型派遣」です。
派遣期間が設けられていることが特徴で、先ほどご紹介した「派遣の仕組み」の通り、派遣元の企業と派遣会社が雇用関係を結びます。派遣社員への指揮・命令は派遣先の企業が行います。

派遣期間が満了して、その後更新が行われない場合は、派遣スタッフがまた新しく仕事を探します。この間、派遣社員に給料は支給されません。
雇用契約が終了した後に、正社員や契約社員を目指すなど、派遣以外の働き方を模索できるメリットがあります。

4-2 紹介予定派遣
派遣元企業が、派遣社員を「将来的な正社員」として派遣先企業に派遣するタイプの派遣が「紹介予定派遣」です。派遣期間が満了を迎えた後、正社員として派遣先企業に入社することを見込み、派遣を行います。
派遣期間が満了し、派遣先企業と派遣社員の双方の合意が得られた場合は、直接雇用に切り替わります。派遣期間中を「試用期間」のように使うことができるため、雇用する際のミスマッチが起こりにくい採用方法です。

4-3 常用型派遣
派遣社員が派遣会社に常に籍を置くことにより、仕事がないときでも給料を受け取れるようにしたものが「常用型派遣」です。派遣期間が満了を迎えても、派遣会社との雇用契約は終了しないことが特徴です。
常用型派遣の派遣社員として働くことによって、正社員と同様に昇給や賞与、福利厚生が受けられる利点があります。派遣期間が短い場合でも安定した給料が受け取れることもメリットです。


5 まとめ

一口に「派遣」と言っても、いくつかの種類があることが分かりました。派遣労働を考えている方は、給料の仕組みや自身が想定する働き方が、どの派遣の方法とマッチしているか考えて選ぶようにしましょう。