仕事をするうえで40代は折り返しの年代であり、将来的な不安が出てきやすい時期です。安定してキャリアアップを続ける、あるいは転職して新たな方向性を定めるためには、資格の取得が効果的です。仕事に役立つ内容の資格を取得して、社会人としてより一層の活躍を狙いましょう。 この記事では40代での資格取得の必要性や方法、おすすめの資格などを紹介します。この記事では40代での資格取得の必要性や方法、おすすめの資格などを紹介します。
この記事の概要
◉40代での資格取得は必要か・転職・キャリアアップなどに役立つ
・資格を取得する目的意識が大切
◉40代での取得におすすめの資格
・行政書士
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・電気工事士
・介護福祉士
◉資格を選ぶ際のポイント
・過去の仕事内容
・今持っている資格
・自分の将来像
◉まとめ
40代での資格取得は必要か
社会人の多くは40代になるとキャリアが頭打ちになりやすく、今後働いていくうえで不安が出てきます。さらなる昇進以外に転職する方法もありますが、どちらの方法でも仕事に役立つ資格の取得はぜひ考えたいところです。 この章では40代で資格取得する利点と注意点を詳しく紹介します。転職・キャリアアップなどに役立つ
40代での資格取得は、転職やキャリアアップなど社会人として成長し続けるために重要です。多くの人は40代になると職場である程度の地位に就いており、それ以上の昇進が難しくなってきます。転職する場合も低くない水準のスキルが求められて、さらに家庭を持っている場合も多いため転職活動に時間をかけることもできないケースも多いでしょう。
この点、昇進でも転職でも、40代で目指すためには実力と評価を上げられる資格の取得が非常に役立ちます。資格には多くの種類があり、それぞれで取得難易度も大きく異なります。難関資格の方が高い評価を受けやすい傾向はありますが、難易度よりも仕事に役立つか否かを基準に資格を選びましょう。
資格を取得する目的意識が大切
40代で資格取得を考えるときは、何のために取得するのか目的をはっきりさせておく必要があります。今の仕事、あるいは転職を希望する仕事に役立つ資格でないと、資格所持によるプラスの効果は限られてしまいます。また、40代は30代以前と比べて記憶力が衰えており、一方で50代以上と比べて仕事や育児により勉強時間の確保もしづらい年代です。資格が必要な年代でありながら資格取得がしづらいため、極力時間を無駄遣いせず、確実に役立つ資格を選んで取得しましょう。
40代での取得におすすめの資格
このように、40代で資格取得を目指すなら、仕事に直結する資格を選びましょう。 この章では各業種でおすすめできる資格を紹介します。行政書士
行政書士は国家資格の一つで、官公庁に提出する書類の作成などを行う仕事です。難関資格が多い法律系資格のなかでは比較的取得しやすく、40代での合格者も少なくありません。受験資格が設けられていないため誰でも受験可能であり、合格すれば法律に関する幅広い知識が身についていることを証明できます。行政書士資格の取得後は、転職して会社の法務部に勤めるか、あるいは独立も狙えます。独立する場合は行政書士事務所で働き経験を積むか、資金・知識を貯めて前職での経験・人脈を生かすかといった工夫が必要です。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は「宅建」とも呼ばれて、不動産の取引において顧客に重要事項を説明する仕事です。不動産業界で安定した需要があり、同時に金融業や小売業でも役立つ資格です。また、受験資格が設けられていないため取得を目指しやすい資格でもあります。宅地建物取引士の資格があると、40代・未経験からでも不動産業界への転職が十分に狙えるため、第2の人生に備えて資格取得を目指すケースも多いようです。「マンション管理士」の資格と合わせると、より高い市場価値を得られるでしょう。
ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルプランナーとして働くために有用な資格で、不動産や税金、資産運用など顧客のお金に関するアドバイスをする仕事に就けます。お金に関する知識が求められる資格のため、仕事だけでなくプライベートでも保険選びや節税方法など有用な知識を生かせるでしょう。ファイナンシャルプランナーは保険会社や不動産業界、銀行などで需要が高く、近年ではキャリアコンサルタントにとっても重要になっています。顧客と会話して提案する仕事のため、ある程度人生経験が豊富な40代に適している職業です。
電気工事士
電気工事士はビルや工場など建物の電気設備を工事する仕事です。国家資格であり、一般住宅や商店を扱える「第二種」と、ある程度大きなビル・工場なども扱える「第一種」に分かれています。第一種を受験するためには実務経験が必要になるため、まずは第二種から挑戦しましょう。なお、国家資格ですが、難易度はあまり高くありません。
電気工事士は人材が不足しているため需要が高く、高齢になっても働き続けられる職業です。将来的には独立も視野に入れられるでしょう。
介護福祉士
主に介護施設で、介護業務や相談・助言、介護計画策定などを行います。介護系唯一の国家資格で、高齢化の進行に伴い需要が上がり続けています。介護福祉士は将来的に独立して介護事務所を設立する選択肢もあり、長く役に立つ資格として挙げられるでしょう。介護福祉士の資格試験を受けるためには介護の実務経験が3年以上必要になるため、元々介護業界で勤めているか、ある程度長期的な計画を立てている場合に選択しやすい資格です。他業種から転職する場合は、最初に「介護職員初任者研修」を目指しましょう。
資格を選ぶ際のポイント
40代で取得すべき資格を選ぶ際には、考慮すべき要素があります。これまでの自分が築いてきたものや今後の自分に求める姿などをはっきりとイメージしましょう。 資格取得の際のポイントについて、以下で詳しく解説します過去の仕事内容
取得する資格を選ぶ際は、まず自分が勤めてきた仕事内容をリストアップしてみましょう。多くの会社では、40代の転職者に対して豊富な経験やマネジメント能力などを求めます。そのため、40代での転職には業界での知識・スキル・経験が欠かせません。現職のままキャリアアップを図る場合も高いスキルが必要です。
特にほぼ経験がない業種への転職は容易ではないでしょう。「自分がどのような仕事をしてきたか」「どのような経験を積んできたか」などを洗い出して、適する業界を絞り込んでいきます。 過去の経験と今後の業務を補強できる資格を取得できれば、その後の展望が明るくなるでしょう。
今持っている資格
現時点で自分が所持している資格も、新たな資格選びの参考になります。持っている資格により上位の資格がある場合は、その上位資格を取得すれば業界内でより高い評価を得られるでしょう。段階を踏む資格を所持していない場合でも、比較的短時間で取得しやすい資格が多いため挑戦しやすいメリットがあります。40代での転職では、それまでに培った経験やスキルなどを特に的確に伝える必要があるため、自身の実力をより高く正確に認識してもらえる資格が転職には役立ちます。
自分の将来像
自分の将来像を考えて、今後の自分がどうなっていたいかを明確にしましょう。5年後・10年後の理想の自分に必要な要素を考えることで、今の自分に足りない要素や必要な資格を逆算できます。現時点での自分の強み・弱みを把握していれば、さらに考えやすくなるでしょう。転職したい場合は、特に将来像の明確化が重要です。40代は転職する最後のチャンスとされる時期であり、転職を成功させるために自分の望む将来像をはっきりさせておくことは欠かせません。
まとめ
40代での資格取得の有用性やおすすめの資格、選択時のポイントなどについて解説しました。資格取得は自分の実力を証明するために有用な手段です。また、資格取得のための勉強自体も、スキルアップにつながるでしょう。これを機に、積極的に資格の取得を検討・実行して、将来の自分に無駄なく効果的な投資を行いましょう。